
ピル(経口ホルモン剤)について
- T Mikiko
- 2023年7月19日
- 読了時間: 6分
更新日:2023年7月26日
ピル(経口ホルモン剤)について
日本では一般的に「経口ホルモン剤」を「ピル」と呼びます。
OC:Oral contraceptive(経口避妊薬)
LEP:Low dose estrogen-progestin(低用量エストロゲン―プロゲスチン)
海外では錠剤やカプセル薬など「経口薬を総称」して「ピル」と呼んでいます。
生理移動・経口避妊と治療薬・緊急避妊薬について、まとめてみました。
【ピルの種類】
ピルは黄体ホルモンのみ使用されているピル、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種からなる、超低用量・低用量・中用量・高用量などホルモン量が違うピルがあり、避妊(緊急避妊含む)・生理痛(月経困難症)や子宮内膜症の治療・生理移動、安全に内服できるか?など、医師が考慮し目的に応じて処方されます。
※ 受診時は緊急避妊ピル・避妊ピル・治療用ピルなどを目的を伝えるとスムーズです。
【副作用】
ピルはホルモン剤のため使用に関して副作用を心配する方が多くいます。
生理移動や生理が止まってしまい(無月経)生理を起こすために飲むピルは、短期間の服用で中用量ピルが使用されることが多く、胃や胸あたりの不快感や吐気の訴えが多く、長期内服の場合では、黄体ホルモンのみのピルや超低用量・低用量が使用され、短期内服同様のトラブルと不正出血が多いようです。また、内服直後に生活に支障が出る副作用は薬の種類を変更したり、中止する場合もあります。生理移動の場合は吐気止めを飲んだりと対処法もあるので、早めに医師に相談してください。
もちろん、重大な副作用もあります。処方時に医師や医療スタッフ、薬剤師から説明があるので内服開始後、1~2週間は体調変化に注意しましょう。
ピルで体重が増えないか?心配される方が多いトラブルです。ピルだけで増える訳ではなく、空腹を感じ食べてしまう。過食になれば、体重が増えるのは〜当たり前です。
むくみで体重が増えてしまう方もいます。食べ過ぎに注意し、むくみで増えてしまう方は、早めに医師に相談ください。
この他、内服することで起こる良い効果や起こりやすい副作用などは、☟のガイドラインを参考にしてください。尋常性痤瘡(にきび)を改善させるや子宮頸癌発症のリスクがやや高くなる、乳癌発症リスクを増加させる可能性などの情報が見られます。

【生理移動】
生理移動は早める方法と遅らせる方法があり、副作用や薬の飲み忘れ・遅れ・紛失などを考えると、月経を早める方が個人的には確実で楽な気がします。
通常は中用量ピルを使用しますが、中用量で副作用が出てしまう方は低用量ピルを早めに長く飲む方法もあります。
生理を早める場合は順調な方も不順な方も、生理移動月の前月の生理が来たら受診してください。(例:10月の生理移動は9月の生理が来たら受診)
急遽、移動させたい、、、となった場合は、順調な方で遅くても次回月経1週間前に受診された方が余裕があります。予定生理2〜3日前でも通常は移動可能ですが、その月に限って受診翌日に早めに生理が開始してしまった方もいました。(例:8/1~予定生理を遅らせたい場合は7/25までに受診)生理不順の方はとにかく早く受診することをお勧めします。
受験などで長期に生理を止めたい、避けたい日が多くなる方は2ヶ月(2回)前の生理が開始した頃の受診をお勧めします。この時、3~4ヶ月分の生理開始日が分かると予定が立てやすくなります。記載して医師に渡していただくとよいでしょう。日程によっては低用量ピルを継続内服してコントロールする場合もあります。
いずれにしても私たちはロボットではないので、計算通り思うようにできないこともあります。が、早めに対処することで選択肢や確実に移動できる可能性を高めます。周期に余裕を持ち、移動について相談しましょう。
【避妊・治療ピル】
一般的にピルの内服開始は生理1日目からとなります。特に避妊目的の場合は生理が始まると、排卵に向けて卵巣が働き始めるため、生理1日目から内服することは大切です。
ただし、ピルの中には「Sundayスタート」という、文字通り日曜日からスタートするピルもあります。月曜日に生理が始まっても、スタートは日曜日で7日目内服開始となります。
生理5日目までに内服すれば内服した日から避妊効果があり、それ以外は7日間連続(飲み忘れなく)内服後から避妊効果があるとされています。
避妊効果だけで考えれば、いずれの場合であっても、7日間しっかり内服できれば効果があると思えば良いのですが、避妊率100%でないのは、生理1~5日目までに内服すればその日から効果がある!7日間連続して内服すれば効果がある!となっていても、人間の体は皆同じではないということです。
ピルだけでは性行為感染症は防ぐことができないので、やはり、性行為時にコンドームも一緒に使用ください。
※ 経口避妊薬(卵胞ホルモン+黄体ホルモン剤)が使用できない方の目安↓になります。
日本では公的には取扱いされてませんが、黄体ホルモンのみ使用の経口避妊薬を個人輸入で処方してくれる先生もいます。

【緊急避妊ピル】
性行為時にコンドームが破けてしまった、取れてしまった、避妊ができなかった、避妊したが心配など、様々な理由でお困りの方に、この夏、試験的ではありますが薬局で購入できるようになります。現在、医療機関で処方されているのは「レボノル錠1.5㎎」です。
黄体ホルモンのみで作られた薬です。どのような作用で避妊ができるのか?(排卵抑制?着床阻止?内膜剥離?)はっきり分かっていない部分(実際に目にしてみることができないので)もありますが、緊急避妊として効果が高く副作用が少ない薬と言われています。
避妊失敗後「72」時間以内に内服。それだけです、、、
内服後、2時間以内に吐いてしまった場合、薬が吸収されていない可能性もあり、もう一度、内服が必要です。薬剤師とご相談ください。
内服後はしっかり生理が来ることが大切です。来ない場合は妊娠も考えられます。予定生理の7~10日を過ぎるようでしたら、一度、尿検査で妊娠確認をお勧めします。
遅くとも通常は内服3週間後には生理が来るようです。
ネットには、内服後に出血があればよい、ない方がよいなど様々な情報がありますが、生理が来るということは妊娠していないということです。少しの出血がある・ないは大きな意味はありません。排卵出血、妊娠初期の出血、生理前の出血と出血も色々あります。いつもと同じに生理が来るか!?そこが大切です。
まれに内服後、数日してから再度、避妊に失敗し来院される方も見られます。
内服するのはホルモン剤、あくまでも緊急避妊薬で避妊ピルとは違います。
避妊効果の高い低用量ピルの内服を始めることをご検討ください。
用量目安 緊急避妊ピル (レボノルゲストレル 1.5mg/回)
避妊低用量ピル(レボノルゲストレル 約1.9mg/シート)
トリキュラー/ラベフィーユ/アンジュ
どのホルモン剤も内服後、2時間以内に吐いてしまった場合や下痢をすることで腸から吸収される量が減る、吸収できていないなどの可能性も心配されます。
特に毎日内服する経口避妊薬の場合、下痢が続くことで効果が下がる可能性もあります。
普段からピルだけに頼らず、コンドームも用いて感染症予防と併せて、ご使用ください。

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